
はじめに
長崎県 の沖合に浮かぶ小さな島、 軍艦島 (端島)。
その名は、島の形と高層住宅が並ぶ姿が「軍艦」に見えることから付けられました。正式名称は「端島」ですが、今や「 軍艦島 」という通称の方が広く知られています。
私自身も2024年の夏、念願だった 軍艦島 に上陸し、かつて炭鉱の島として繁栄したその歴史と、今なお残る建物の姿に深い感慨を覚えました。
軍艦島 とは ― 長崎県が誇る「海上の要塞」
軍艦島(端島・はしま)は、長崎県の長崎港から船で18.5kmのところに浮かぶ島。
軍艦島という名前は、島の形や今も残る建物群が「軍艦」の形に見えることに由来する「通称」です。
炭鉱の島として知られる軍艦島は、明治時代から昭和にかけて石炭の採掘で繁栄し、最盛期には5000人以上が暮らす“海上の都市”でしたが、しかし1974年に炭鉱が閉鎖されると、島は無人となり、今では廃墟としてその歴史を静かに伝えています。

念願の上陸 ― 長崎県の夏、軍艦島を目指して
昨夏、九州旅行を計画した際、メインの目的地は阿蘇の草千里とこの軍艦島でした。
草千里は高校時代の修学旅行で訪れた思い出の場所。そして、軍艦島は20年以上前にテレビで見て以来、いつか上陸してみたいと願い続けていた場所でした。
年月とともに建物の老朽化が進み、現在は安全確保のために見学エリアが厳しく制限されています。それでも、足を踏み入れた瞬間に感じる圧倒的な存在感。崩れかけたコンクリートやむき出しの鉄骨の一つひとつが、当時の暮らしを静かに物語っていました。
かつてテレビで見たように島の中を自由に歩くことは叶いませんでしたが、上陸の念願が叶ったことは貴重な経験となりました。
「軍艦島コンシェルジュ」スーパープレミアムで体験する特別な旅
軍艦島へのツアーはいくつかの会社が運航しているようですが、私が利用したのは(株)ユニバーサルワーカーズという会社が企画運営している「軍艦島コンシェルジュ」というツアーです。
いくつかのグレードのプランがあるのですが、たぶん、軍艦島に行くのは最初で最後だと思い、思い切って最上位の「スーパープレミアム」を予約!
これ、正解だったと思います。
他のプランに比べて、かなりのプレミアム待遇でした。
もし、「軍艦島」に行ってみたいな~と思っている方がいらっしゃれば、いちどチェックしてみるといいかもしれません。
私はこの「何でも優先してくれる」プランのおかげで、絶景を撮り放題でした。(笑)
スタッフのサービスも、船内の環境も快適でしたよ♡
長崎港から出航 ― 軍艦島までの45分間
集合場所はツアー会社の運営するミュージアム。
ここで、かつて島で暮らしていた元住民の方から直接お話を伺いました。当時の生活の様子をスライドで見ながら語ってくださる時間は、まさに歴史の証言そのものでした。
スライドを使って実際の「暮らし」がどんなものであったかをお話してくださるのですが、今なお「生の声」が聞けるというのは本当に貴重な経験。
その後、長崎港の船着き場へ移動して、いざ、出発です。


この日はご覧の通りの快晴で、さすがに長崎の暑さは体に堪えましたが、プレミアム参加者は冷房付きの快適な座席でドリンクやスナックも自由に楽しめる特典付き。
写真を撮りたいときには自由にデッキに出て撮影できましたので、出たり入ったりしながら、たくさん(似たような)写真を撮りました。


出港後、長崎港から軍艦島までは約45分。
途中で大橋をくぐり、点在する島々を眺めながら、船内ではガイドによる丁寧な解説も流れていたので、飽きることない船旅を楽しめます。
海が大好きな私は、45分と言えども船旅にワクワクが止まりません。(笑)
海上から望む軍艦島 ― 360度の迫力

いよいよ目の間に軍艦島がくっきりと見えてきました。
すると、軍艦島から少し距離をとったまま、船はゆ~くり軍艦島の周りを1周。
全方位からの軍艦島を見せてくれます。
そしてここでも、プレミアムパワーがさく裂。(笑)
船の先端デッキ、つまり、軍艦島を真正面に美しく見ることができ、写真を撮ることができる場所に、優先的に案内してくれるのです。
だから、ノーストレスでこんな写真が撮り放題。


真っ青な海、晴れ渡る空、そして軍艦島。
同じような写真ばかりが何十枚もあります。(笑)
思わず夢中になってシャッターを切りたくなる、最高のシチュエーションでした、ほんとうに。
軍艦島に上陸 ― 静寂に包まれた記憶の地
実はこの軍艦島、近くに行ってみないと「接岸可能か否か」の判断ができないらしく、長崎港を出港はできたとしても、軍艦島を目の前にして上陸を諦めるケースがあるそうです。
それを聞いていたので、こんなにも天気が良くて波も立っていない穏やかな海ではありましたが、正直、船長の「接岸します」の声がかかるまでは心配だったのす。
無事、上陸できることがわかってひと安心。


接岸したらまず、プレミアムな私たちが先陣を切って上陸です!
さらに、暑さ対策として、下船時には凍らせたカルピス飲料が配られるサービスぶり。
どこまでもプレミアム。(笑)
島内ではガイドさんの案内で、決められた僅かな範囲を見学できるに留まりますが、説明を聞きながら写真を撮るには十分な時間だったと思います。
細かく説明していると、とんでもなく長い記事になってしまうので割愛しますが、ひとつひとつの建物、壊れたコンクリート、むき出しの鉄筋、すべてに歴史の重みを感じずにはいられませんでした。




今にも崩れ落ちてきそうな建物群。
ここで当時は3,000人以上、ピークには5,000人以上の人々が生活していたというのですから、、、想像がつきません。




今も、日ごとに建物の劣化が進んでいて、どんどん崩れ落ちているとのこと。
まだ形あるうちに訪れることができ、良かったなと思います。
世界遺産・軍艦島 ― 今だからこそ見るべき理由
軍艦島が一般公開されたのは2009年、そして世界文化遺産に登録されたのは2015年のことです。その以前は上陸が禁じられていたため、テレビの特集などでしか見ることができませんでした。私自身、初めて軍艦島を知ったのはその頃で、当時からずっと憧れていたのです。
建物の劣化は年々進んでおり、いずれ今の姿は見られなくなるかもしれません。だからこそ、「いつか」ではなく「今」行く価値がある場所だと感じました。形あるうちに、ぜひ自分の目でその姿を見てほしい ― そう強く思います。

まとめ ― やりたいことは、やる
かつて炭鉱の光と人々の生活があった場所、長崎県の軍艦島。
崩れゆく建物が語るのは、過去の栄光と静かな祈り。この島を訪れることは、ただの廃墟探訪ではなく、日本の近代史を体感する旅でもあります。
「やりたいことはやる」― そう思わせてくれた軍艦島。あなたもぜひ、今のうちにその姿を見届けに出かけてみてはいかがでしょうか。
そして、なんなら「プレミアムな体験」も。(笑)




